第一話

"おもてなし"の心を前面に打ち出し、メルセデスやBMWから日本の高級車市場を守るために投入されたレクサスと、
"はじけすぎ"のこころを前面に打ち出し、大人のバカを守るためエン人達が世界で一番イカしたクルマであるボンゴトラックで対決する。

バカ度 ★★★★★
マニア度★★☆☆☆
2005年、8月30日 日本の自動車界にひとつのブランドが生まれた。
トヨタの最高級ブランド"レクサス"が日本上陸を果たしたのである。

■レクサス=おもてなしの心

1989年に北米で生まれたレクサス。世界最大の自動車市場で高級車としての地位を確立した同ブランドが、BMWメルセデスベンツなど輸入車が強い日本の高級車市場にこの度、勝負をかけてきたのだ。
「高級の本質の追求」というテーマを掲げ、「"ときめき"と"やすらぎ"に満ちた最高の時間のために、開発・生産・販売のすべての面で妥協のない取り組みを続ける」(プレスリリース)、と気合は十分。
最高の価格、商品、店舗 そして何よりサービスを提供し、セールスマン(レクサスではセールスコンサルタントと呼ぶ)は お辞儀の角度から、飲み物の勧め方などすべてが最高のマニュアルの元"おもてなし"の心で接客してくれるという。

お客様は勝ち組と呼ばれる日本のエグゼクティブたちであることは言うまでもない。
聞くところによると、お客様には最後必ずそのクルマが見えなくなるまで頭を下げて見送ってくれるというではないか。

そんな、自動車界の"エルメス"に我が愛車 ボンゴトラック(以下ボントラ)で行ったらどうなるか?
"微笑むプレミアム"をキャッチコピーにするレクサスが我々にも、変わらぬ笑みを浮かべてくれるのか?
エン人たちの飽くなき挑戦は今始まった。

■ドレスコード:作業着もしくはつなぎ

2006年3月11日

天候:曇り
気温:未計測
路面状況:ドライ
使用カメラ/レンズ:Nikon D70/SIGMA 55-200mm F4-5.6 DC

そのプロジェクトを成し遂げるため、レクサスに失礼のないよう、我々も最高の作戦を練って望んだ。

服装は、作業着とつなぎ!
とある車会人はニッカポッカと呼ばれる土建屋愛用の作業着と首に手ぬぐい。
同行する技術担当らっきょもYAMAHAの文字が入るつなぎ。
直接は入店せず外から接客光景を望遠レンズで狙う、カメラ担当のモカにも強制的につなぎが着せられた。

なぜなら我々にとっての正装なのだから。

そんな正装にその身を包んだエン人たちは、 恥ずかしさをやる気で押し殺しながら出発した。


当日、出発前に寮で1枚(左)
今回の現場レクサスへと向かう途中。緊張感漂う、ボントラ車内(右)

■mission 最高のお辞儀とトラックを激写せよ!

改めて作戦を解説しよう
参加メンバーはエン人たち3人、とある車会人(以下とある〜)、らっきょ、モカである。
この中で、カメラ担当のモカが店舗の前で自慢のニコン一眼レフを三脚にセット
スタンバイができ次第、残りの2名がトラックでレクサス広島H店に乗り込み、接客を受ける。
その様子を外からモカがフライデー張りに激写。

そしてクライマックス
レクサスの販売員が、我々の商用トラックに向けて深深とお辞儀して見送る様をフィルムに収めて(デジカメだが)任務完了。

果たしてオイルくさいつなぎと現場服のニッカポッカを履いている我々をレクサスはしっかり接客し、 頭を下げて見送ってくれるのだろうか。
それとも、丁重に入店お断りの声を聞くことになってしまうのだろうか。

"少しの不安と大きな期待"そして、若干の恥ずかしさを伴いながら
我々は休日のレクサス広島H店へ向かう。

To Be Continued!(第二話へ)